函館中華会館

函館中華会館_c0112559_1647562.jpg
 函館市の歴史的建造物の一つ、函館中華会館は、日本国内で唯一現存する清朝末期の建物です。蜀の武将関帝を祀るための中国人集会所として建てられました。当時の函館市在住の華僑たちが中心となって資材はもとより、大工、彫刻師、漆工などの設計者や技師を中国から集めて建設されました。横浜や神戸などにあった中華会館が、戦時中に焼失し、戦後に再建されたことを考えると、全国的に貴重な遺構です。

 清朝末期の建築様式である関帝廟形式の建物で、関帝を祀る主棟と,左右前方に延びる翼廊と正面玄関棟からなっています。壁に赤レンガを使用し、釘を一本も使わなかったとあります。躯体はレンガなので、釘は関係なく、内装に使われた木材の組みかたのことだと思われます。内部は「華麗で爛熟した清朝末期の雰囲気を持つ」といわれているので、何とか見たいものですが、かつて行われたという一般公開は、入場者の減少や建物の老朽化などを理由に休止されています。国の登録有形文化財と函館市景観形成指定建造物の煉瓦造り、平屋建て。

函館中華会館
1910(明治43)年
登録有形文化財
函館市景観形成指定建造物
設計 : 朱英表
施工 : 中国人大工・工藤弥寿治ほか
函館市大町1-12
撮影 : 2009.9.23
函館中華会館_c0112559_16502394.jpg
函館中華会館_c0112559_16503349.jpg
函館中華会館_c0112559_16504323.jpg
函館中華会館_c0112559_16505353.jpg
函館中華会館_c0112559_1651214.jpg
函館中華会館_c0112559_16511168.jpg
函館中華会館_c0112559_16512110.jpg
函館中華会館_c0112559_16513140.jpg
函館中華会館_c0112559_16514120.jpg
中を見れなかったので、雑誌にあった内部の様子を。
函館中華会館_c0112559_16521997.jpg

函館中華会館_c0112559_16524185.jpg函館中華会館_c0112559_16525312.jpg















長崎で見た唐人屋敷の一連の内装と同じように、朱色や金色をふんだんに使っています。
by gipsypapa | 2010-05-30 16:54 | 建築
<< 函館の旧小林写真館 函館の元町ガラス工房(生田ステ... >>