日本二十六聖人記念聖堂(聖フィリッポ教会)

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 泊ったJR長崎駅近くのホテルの窓から不思議な2本の尖塔が見えました。準備していたリストにも載ってないので、戦後の教会だろうとは思いましたが、気になっていました。夕刻、ホテルに帰る途中に遠回りし、かなりきつい坂を上って行ってみました。

 有名な日本二十六聖人殉教地の傍にある聖フィリッポ教会は、二十六聖人の一人でメキシコ人のフェリペ・デ・ヘススに捧げられた教会です。近づくにつれてアントニ・ガウディの教会建築を想起させる、前衛的で独特のフォルムが姿を現しました。それもそのはず、設計者はガウディを日本に紹介した建築家、今井兼次でした。自身がカトリック信徒だったためか、中世カトリックのエッセンスをガウディ風に表現したようです。

 早稲田大学理工学部建築学科を卒業後、母校の教授を長く勤め、建築作品とともに教育者として研究室から優れた建築家、研究者を多数輩出しました。主な作品は、桃華楽堂早稲田大学図書館(現会津八一記念博物館1925)、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館(1928)、自邸(1930)、日本学園(旧日本中学校)校舎(1936)、西武ユネスコ村(1952)、成城カトリック教会(1955)、唐津小笠原記念館(1956)、碌山美術館(1958)、大多喜町役場(1959)、跣足男子カルメル会修院聖堂(カトリック上野毛教会1959)、聖母訪問会修院・聖堂(1965)、桃華楽堂(現楽部音楽堂/皇居内/1966)、佐賀大隈記念館(1966)、遠山美術館(1970)など。

 DOCOMOMO Japan 135に選ばれた、鉄筋コンクリート造り。

日本二十六聖人記念聖堂(聖フィリッポ教会) 1962(昭和37)年
DOCOMOMO Japan 135
設計 : 今井兼次
施工 : 不明
長崎市西坂町7-8
撮影 : 2009.5.17
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 道路に接した矩形の部分は神父館だそうです。
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 ガウディのような二つの尖塔のモザイク壁には、今井兼次が集めてきた陶器片が埋め込まれています。
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 聖堂内部にも行こうとしましたが、丁度夕方のミサが行われていたので、見学は遠慮しました。
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 日本二十六聖人殉教地に建つレリーフの記念碑(制作:船越保武)、そのすぐ横の建物が記念館です。
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 第1日目はこれで終わり。明日は長崎市の最終日です。まだまだ東山手、南山手の見どころがいっぱいあります。
by gipsypapa | 2010-01-13 13:33 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2010-01-13 22:43
この塔は、
手を伸ばしているようにしか見えないです。
こういうものを造ってしまうの、
岡本太郎だけではないんですね。
Commented by gipsypapa at 2010-01-14 11:02
j-garden-hirasato さん、
ガウディと書きましたが、
同時に岡本太郎の太陽の塔も連想したのは同じです。(笑)
ただ、この尖塔は単なる飾りではなく、
両側から聖堂の屋根を吊るという
構造上の機能があるそうです。
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