大阪府庁舎本館

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 大阪の中心、大阪城の西の堀端にある大正末期の庁舎建築。橋下知事が推進している庁舎のWTCへの移転問題で有名になりました。南海地震などの大規模地震で倒壊する危険性があることが判明して、耐震補強工事が必要とされ、その費用が77億円かかると報告されたのが発端でした。

 府庁本館は、本来の目的に使用されている都道府県庁舎の中では最も古い建物。近代大阪を代表する公的建築物の一つで、この時期に建てられた府県庁舎の中でも壮大で、鉄筋コンクリート構造を積極的に導入したモダニズムの先駆けといえます。外壁に石材と白い擬石タイルを用い、シンプルな中にも古さを感じさせません。歴史的価値が極めて高いということから保存の動きがあり、一旦、府議会で移転案は否決されました。しかし、現在も橋下知事の移転への意欲は衰えていないようで、巻き返しを狙っているようです。

 設計はコンペ方式が取られ、多くの応募の中から、平林金吾、岡本馨の共同設計が採用されました。平林金吾は名古屋市役所本庁舎で有名ですが、ここでもコンペ設計が採用されました。日中は会社に勤めているため、設計競技に応募するための建築家だったそうです。

 映画やドラマのロケに使われたことでも知られていて、リドリー・スコット監督の映画「ブラックレイン」をはじめ、H-code~愛しき賞金稼ぎ~、華麗なる一族、HERO(劇場版)に登場したそうです。鉄筋コンクリート造り6階建て、地下1階。

大阪府庁舎本館 1926( 大正15)年
設計 : 平林金吾・岡本馨+大阪府
施工 : 大林組・清水組
大阪市中央区大手前2-1-22 
撮 影 2009.3.28
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 近代的なビルと思ってしまいますが、これが大正時代の建物。それでも玄関周りは濃密な装飾が施されています。大阪府庁のほかに、近畿管区警察局と外務省大阪分室の表札があり、いくつかの団体が入っているようでした。
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 御覧のように、大阪城堀端の絶好のロケーションにあります。この日は土曜日。当然閉まっていましたが、大理石の階段と吹き抜けの玄関ホールは見る価値がありそう。平日は食堂も一般開放されているらしいので、いつか再訪したいものです。
by gipsypapa | 2009-10-16 13:20 | 建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2009-10-17 21:25
こういう建物を残してこその知事だと思いますが、
そういう感性はないんですね。
大阪の先は見えましたね。
悲しいことです。
Commented by gipsypapa at 2009-10-18 22:36
j-garden-hirasato さん、
全くそういう発想がないようです。
経済至上主義ですね。
文化を大事にすることの大切さがわからないのだと思います。
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