ミツカングループ本社(中埜酢店)

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 鍋物の季節になるとお世話になる「ミツカン味ぽん」。聞いただけでコマーシャルソングが出てくるほど有名ですが、そのミツカングループの本社と中央研究所は半田市にあります。建物は中埜銀行本店として建てられました。中埜家の同属銀行として設立された中埜銀行は1901年(明治34年)に創業を開始し、その後合併を繰り返し、東海銀行になったあとUFJ銀行になりました。

 建物は愛知県の建物ではおなじみの鈴木禎次の設計で、アールのあるファサードと入口をコーナーに配し、1階部分を銀行らしく疑似石張りにしたモダンな建物。大正時代の地方都市にこれだけ立派な銀行を構えた中埜グループの勢いを感じます。鉄筋コンクリート造3階建て。

株式会社ミツカングループ本社 / 中央研究所
旧中埜銀行本店 1925(大正14)年
設計 : 鈴木禎次
施工 : 志水建築業務店
半田市中村町2-6
撮影 : 2008.7.12
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  ミツカンの前身、中埜酢店は1804(文化元)年に初代中野又左衛門が酒粕から酢を作る方法を考案したことからはじまりました。正面上部にあるミツカンのロゴマークである三本線は、中埜家の家紋が由来で、酢の命でもある「味」「利き」「香り」の意味があり、下の丸は「天下一円」を意味しているそうです。
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 私は中には入りませんでしたが、建物の東にはミツカンの博物館「酢の里」があります。一帯には運河沿いに長大な醸造倉が建ち並んでいて、醸造と海運の町だった半田の繁栄を今に伝えています。
by gipsypapa | 2009-05-15 10:26 | 建築
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